ワンピースネタバレ

【ホールケーキ城 屋上】


サンジとプリンの入場に沸く会場。

来賓から拍手喝采を浴びるなか、ビッグマムの視線を感じるプリン。
二人とも僅かに笑みを浮かべている。


二人がひな壇に立つと、一層大きな歓声が降り注いでいく。


「それでは、これよりロイヤルウエディングを執り行います!」

「司会はわたくし、マイク・Jがお送り致します」



「ご来場の皆様には本日の証人として、どうぞ最後までお付き合いいただきますようお願いいたします。」


進行に合わせ、淡々と誓いの儀がおこなわれていく。


プリン
「誓います♡」


プルンっと揺れる胸に鼻血が出そうなサンジ。


サンジ
（ぐおおお!!）

（鼻栓が…吹き飛んじまう!!）


【回想】


プリンのドレス姿に鼻血を噴き出し、兵士に手当を受けているサンジ。


兵士
「サンジ殿、着替えの予備はあと一着のみ!」

「もう鼻血は許されませんよ!」


サンジ
「オレに死ねって言ってんのか？」

兵士
「は？」

サンジ
「綺麗な女性がいたら鼻血の一つや二つ出るもんだ」

「食事をする、夜は眠る、カワイイ女の子がいれば鼻血を出す──」

「そういうもんだろう!」


頑張って作り笑顔のプリン
（ここで撃ち殺させて、ママ…!!）



【回想終わり】



マイク
「それでは指輪の交換を…」



新郎新婦二人の前にそれぞれの指輪が運ばれてくる。

それぞれの指輪を手に取り向かい合う二人。
相変わらずデレデレ顔のサンジ。


プリン
（これも手首と同じ爆弾ならいいのに…）


そんな挙式を遠目で見ているカポネ。
静かに自らの胸を叩く。


カポネ
（いよいよだぞ！）



【カポネの体内の数分前】

既にジンベエに起こされていた麦わらの一味。

ルフィを筆頭にボーッとしている面々。


ジンベエ
「全員疲れておるじゃろうが、まもなく挙式が始まるようじゃ」

ルフィ
「ふぁ～よく寝た…もう始まんのか」


ジンベエ
「ああ…もうベッジは会場に入っておる」

「ワシもちょっと外を見たが…流石に錚々たる顔ぶればかり!」

「勝負は一瞬で決まるとはいえ、油断できん猛者に囲まれておる」

「…全員心してかかることじゃ」



チョッパー
「そんなスゲェのかよ…!」

ペドロ
「元七武海をしてここまで言わしめるとは…」


ナミ
「そりゃそうよね…四皇だもん…」

「ほんとに上手くいくの!?」


ペドロ
「だがもう後戻りはできん。始まれば全力で行動するのみ」


ルフィ
「シシシ…心配すんな!」

「さっさと終わらせて皆を連れて帰ろう!!」


ブルック
「そうですね。もうこの島は充分堪能しましたから」



あらためて全員覚悟を決めた表情に変わる。



ルフィ
「よ～し。じゃあそろそろ準備するか」


チョッパー
「おいルフィ」

「お前ほんとにどうやって現れるんだよ!?」


ルフィ
「シシシ…まだ内緒だ。」



【挙式進行中】


司会
「え～それでは指輪の交換も終わりましたので、新郎新婦誓いの口づけを…」


ますますデレデレのサンジ。


カポネ
（アイツ…これから死ぬかもしれねェってのに…!）

(ここまでメンタル強いと逆に心配になってくるぜ!)



サンジがプリンの肩に手を置き、顔を近づけていく。
そしてプリンの右手はドレスの裾へと伸び……。



第863話へ続く