第735話【コラソン】
ハートの席に座らされていたローが意識を取り戻す。
しかしドフラとの戦いで負った傷は深く、意識朦朧としている。
視界がはっきりしないが、ドフラの姿と部屋の模様から、王室の中だと悟る。
そして自分がハートの椅子に座らされていることにも気づいた。
ローの目に涙が。
回想始まる。
コラさんはドフラの元最高幹部。
元々はドレスローザの人間だがその能力をドフラに買われ、〝悲劇の夜〟に生き残った国王軍の兵士たちに手を出さないことを条件にドフラの元につく。
コラさんの名はコラソン(ハート)からきている。
ローの育ての親でもあったコラソンはまた、革命軍ドラゴンとのつながりもあった。
平和主義のドレスローザ、革命軍は歓迎されない存在だったがドフラの台頭もあり、コラソンはドラゴンと手を組むことに。ローもまた、自然と革命軍とのかかわりが増えていく。
今回サボがドレスローザに現れたのも、ローが関わっていた。
コラソンは革命軍とのつながりを理由に処刑されてしまう。
スマイルの開発が上手く行ったドフラにとって、コラソンはもはや無用だったのだ。
それにコラソンの跡をローに引き継がせる考えもあった。
しかし両親を早くになくしたローにとって、唯一の家族と言ってもいいほどの存在だったコラソンの死、
それも目を背けたくなるほど無残な死はあまりにもショックだった。
心優しいコラソンに育てられた心優しき少年ロー。
彼はこの事件をきっかけにすっかり性格が変わってしまう。
いつしか〝死の外科医〟とまで呼ばれるようになった。
成長し、ドフラの元についたロー。
しかし彼の心の奥底はドフラへの復讐心で溢れていた。
回想終わり。
心の底から憎んでいた敵を目の前に、ローは悔し涙を流す。
場面変わり、フランキー。
雑魚相手に無双している。
背後から忍びよってきたセニョール・ピンクが強烈なパンチを叩きこむ。
フランキー「?」
鋼の身体のフランキーには全く効いていない。手下たちもこれにはびっくり。
逆にセニョール・ピンクにマシンガンを撃ちこむフランキー。
セニョールも無傷。しかし本気を出すっぽいそぶりを見せる。巻き込まれるぞ!!と逃げる手下たち。
さらに場面変わり、ルフィサイド。
突如あらわれたヴァイオレットを怪しむが、ウィッカが王族だと説明すると、ルフィはレベッカへの野次を思い出す。レベッカの身内なら大丈夫、と断言するルフィ。怪しんでいるゾロの小言を無視してヴァイオレットについていく。
裏門から入ろうとした一行だが、そこにはすでにドフラの部下たちが待ち伏せていた。
「ぎゃはーーっはっは!!待ってたぜヴァイオレットちゃんよお!!」
「ったくやっぱりリク王の血筋はろくでもねえな、若様を裏切りやがって!」
またしても飛んで来るリク王の野次に対し、遂に業を煮やしたルフィ。
野次を飛ばした部下をゴムゴムのピストルで殴り飛ばす。
せっかく着ぐるみで変装していたのに、伸びる腕のせいで麦わらのルフィだとさっそくばれてしまう。
本命の登場に部下たちは大騒ぎ。
焦る錦えもんとヴァイオレット、そしてウィッカ。
「やっぱこうなるか…はあ…」
「こうなりゃいつも通り、突っ込むぞ!!」
そういって刀を抜くゾロ。
「二刀流…神風!!」
ドゴゴゴッゴオオオオオオ!!!
あまりの威力に、王宮全体が揺れる。
「地震かっ!?」
びびるウソップ。
ドフラも何事だ、と驚く。
ゾロの斬撃は建物を吹き飛ばし、地面を抉りながら王宮にまで達していた。
崖が斜めに切り取られて、まるで王宮に続く坂のようになっている。
「正面突破だ!!」
走り出すルフィたち。
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